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 織戸選手が漠然とレーサーになりたいと思ったのは小学校2、3年の頃。とにかく“競争に勝つ”という事にこだわり、自転車に乗ったら誰にも負けない…とか、織戸ってヤツがアイツより速かった…なんていう、地元のちっちゃな伝説をいっぱい作りましたよ(笑)。年をとると、現実的に考えちゃってなかなか行動できないんですけど、あの頃はちょっとしたチャンスでも“レーサーになるきっかけになるかも”と思って、なんにでも果敢に挑戦していましたね。
 高校を卒業後は、自動車整備の専門学校へ通うことになるのですが、レーサーって運転するだけが仕事じゃなくて、車のことも把握してないとダメだって、雑誌の記事を目にしましてね。この時に進路は自動車整備学校しかないって決めたのを覚えていますね。専門学校を卒業してからは車関係の仕事を転々としましたが、「このままじゃレーサーになれない。どうやったらレーサーになれるのか?」ただひたすらに、そして真剣に考えましたよ。そんな人生の岐路に立ったとき、たまたまドリフト大会が始まって、そこで運よく優勝、“ここから人生を変えられるかもしれない”と思いました。またちょうどその頃にレーシングチームのオーナーである坂東社長とも知り合って、いろいろな経験をさせていただきました。今となってみると、目標を持って生きていれば、必ず転機は訪れるんだなぁって思いますね。
 NATS学校長の矢部先生は、僕が通っていた学校の先生だったんですが、あの頃からパワフルな先生だったんで良く覚えています。そんな縁もあり、NATSとのお付き合いが始まりましたが、今はドライビング・トレーニングという授業を担当させていただく他に、僕が参戦しているレース現場に学生を研修生として受入れる機会も用意しています。参加する学生達は一様に、車やレースを見る目がみんなギラギラ輝いているんですよ。昔の僕のようにね。
 今をときめく一流のレーシングドライバーとして、スーパーGTで優勝したり、世界ツーリングカー選手権(WTCC)に進出したりと、次々に夢を叶える織戸選手にこれからの夢を聞いてみると、「夢? いっぱいありますよ(笑)。各シリーズでの夢って言われれば、そりゃ、次はシリーズチャンピオンだし、レーサーでの夢って言われれば、歴史に名を残すレーサーになりたいですよね。」でもね、目標を持っていないと行動力って生まれないから、周りから無理だって思われるような夢でも、バカみたいに話をするようにしています。人に言うことで、自分に対してもプレッシャーになるし、口にしていると自然と自分がそういう方向に向いていきますからね。夢は与えられるものではない。夢は自分で掴みとるものなんだと思います。

PROFILE
1968年12月3日生まれ。’90年カーボーイ・ドリコンGP初代グランドチャンピオン獲得。’91年に富士フレッシュマン・NA-1600クラスでレースデビュー。翌年には同クラスのシリーズチャンピオンに輝く。’95年スーパーシルビアカップでは全戦ポールtoフィニッシュ、’96年も含め2年連続シリーズチャンピオン獲得。その後N1耐久レースやスーパーGTシリーズ、ルマン24時間レース、世界ツーリングカー選手権、D1グランプリなどに参戦し大活躍。さらにスーパーGTシリーズでは2009年、念願のシリーズチャンピオンに輝く。レース活動の傍らテレビやビデオ、雑誌等のメディアでも注目を集めている。

織戸学オフィシャルサイト

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