ブータンでの2日目の朝は、とても寒いです。
ティンプーは首都といっても、大抵の所へ歩いて行ける程度の街です。しかし、最近は自動車の保有台数が急速に伸びており、安全性の確保と公害の防止のために、優れた自動車整備士の育成が喫緊の課題です。
既存の職業訓練校(TTI)では日本の青年海外協力隊員も活動中です。しかし、施設の老朽化が進み、郊外の敷地に移転することになりました。私は早速、TTIでの調査や関係者との協議を開始しました。
教室では学生たちに紹介され歓迎を受けました。この国では、学校の授業は英語で実施しており大半の人は英語でコミュニケーションが取れます。また、女子学生も多く、実習の視察では臨時の技術指導となりました。(写真参照)
明日以降も各種の日程が予定されています。体調に留意し任務を果たしたいと思います。
自動車研究科
講師 澤山 晃一
皆さんこんにちは、自動車研究科の澤山です。
私はNATSの冬休みを利用して、ヒマラヤの小国ブータンへ出張中です。
ブータン王国は人口約80万人、九州ほどの国土は険しい山岳と急峻な峡谷によって分断され、谷ごと、村ごとに言葉が違うといわれるほど多様で複雑な文化を持っています。
「幸せの国」として知られていますが、厳しい自然環境もあり決して豊かではありません。そこで、アジア開発銀行(ADB)の援助により数か所の職業訓練校を移転、新築し、自動車整備士をはじめとする技術者のレベルを向上させるプロジェクトが立ち上がりました。
ところが、建物を建てても技術教育のノウハウに乏しく、カリキュラムや教材に関するアドバイスを依頼されました。NATSの30年間の実績や国際協力機構(JICA)等を通じた技術協力の経験を活かし、全面的にサポートします。
ブータンへは日本からの直行便はありません。成田を発ちタイのバンコクで一泊し、翌日のフライトでブータンのパロ国際空港へ到着しました。そこから首都のティンプーまでは車で1時間あまりです。道路はまさに峠道でありヒマラヤの中腹であることを実感しました。
ティンプーに到着後、市内を少し散策しました。この国は敬虔な仏教徒が多くクリスマスムードはありません。代わりに仏教寺院で何やら行事が行われており、私も飛び入り参加しました。
明日から業務を開始します。結果はまたレポートします。
自動車研究科
講師 澤山 晃一
本日、日産自動車様による、EV技術講習会が開催されました。
講習で新型リーフ、およびノートe-POWERの機能、構造を学科授業で学ばせて頂き、
その後、サーキットで試乗体験を行いました。
自動駐車ができるプロパイロットパーキングや、1ペダルで加減速が出来るeペダルなどを体験させていただきました。
また、本校卒業生の3名の現役日産メカニックも現車説明をして頂き、学生達からも、様々な質問が飛び交っていました。
学生達にとって最新の技術に触れる、大変有意義な一日になりました。
日産自動車様、並びに千葉県内日産販売会社様
今回のような講習を開催していただき、大変ありがとうございました。
海外研修 帰国
本日、成田空港に到着し、全員無事に帰国しました。
ドイツ、イタリアの様子や、自動車文化、視察した各自動車メーカーの考え方など、様々な経験や体験ができました。
学生自身にとっても有意義な研修となったようです。
今回学んだことを、今後の仕事や人生にしっかりと活かしてもらいたいと思います。
海外研修 7日目
今日は、イタリアを代表する2メーカーの視察です。
まずは、ランボルギーニの工場視察に向かいました。
工場内は撮影禁止の為、お見せすることができません。
視察したのは、ウラカンとアベンタドールの組み立てライン。オートメーション化が進む大手自動車メーカーの組み立てラインとは異なり、少人数かつ手作業で行う作業がとても多い印象でした。
シートや内装等の革製品に至っては、使用する革素材を徹底的にチェックし、目では見えないレベルの傷や穴を見分け、それらの部位を避けながら、必要な分を切り出すという、非常に贅沢で徹底された品質管理がなされていました。
贅沢な生産ライン体制のもと、ウラカンは10台/日、アベンタドールは4.5台/日を生産しているそうです。
さて、ここでちょっと小話。ランボルギーニ社の国別納車台数ランキングの1位から3位はどこでしょう?
答えは・・・1位 アメリカ、2位 日本、3位 イギリスでした!日本って意外とランボルギーニ多いんですね。
工場視察の後は、工場に隣接されているランボルギーニ博物館を視察しました。
続いて向かったのは、フェラーリ博物館。
やはりイタリアと言ったら、フェラーリを外す訳には行きません。ここには、フェラーリが製造してきた市販車から競技専用車、F1などが展示されていました。
ここに展示されている市販車は、一般オーナーの好意で展示している車が多く、時期によって展示内容が異なるとのことでした。博物館に自分の車が展示されてるのって、それだけで自慢できそうですよね。
この博物館で1番力が入っているブースといったら、やはりF1でしょう。
F1参戦したばかりの頃のマシンから、シューマッハ黄金時代のマシンに、ライコネン優勝マシン。そして、シリーズ優勝をわずか1ポイント差で逃してしまったマッサのマシン。
マッサのマシンは、見ているだけで泣けそうです。雨の最終戦でハットトリック(ポールポジション、優勝、ファステストラップ)を決め、マッサがシリーズチャンピオンを獲得したと誰もが思ったその数秒後に・・・、絶不調だったライバルが最終ラップの最終コーナーで1つ順位を上げてフィニッシュするとは・・・。
表彰台の頂点で流したマッサの涙を、F1ファンは忘れられないでしょう。
視察した2社の、車への情熱とその取り組みを知り、大手自動車メーカーとは違った考え方に、学生たちも刺激を受けたようでした。
8日目は、海外研修最終日として終日自由行動の後、9日目に日本へと帰国します。