海外研修 帰国
本日、成田空港に到着し、全員無事に帰国しました。
ドイツ、イタリアの様子や、自動車文化、視察した各自動車メーカーの考え方など、様々な経験や体験ができました。
学生自身にとっても有意義な研修となったようです。
今回学んだことを、今後の仕事や人生にしっかりと活かしてもらいたいと思います。
海外研修 7日目
今日は、イタリアを代表する2メーカーの視察です。
まずは、ランボルギーニの工場視察に向かいました。
工場内は撮影禁止の為、お見せすることができません。
視察したのは、ウラカンとアベンタドールの組み立てライン。オートメーション化が進む大手自動車メーカーの組み立てラインとは異なり、少人数かつ手作業で行う作業がとても多い印象でした。
シートや内装等の革製品に至っては、使用する革素材を徹底的にチェックし、目では見えないレベルの傷や穴を見分け、それらの部位を避けながら、必要な分を切り出すという、非常に贅沢で徹底された品質管理がなされていました。
贅沢な生産ライン体制のもと、ウラカンは10台/日、アベンタドールは4.5台/日を生産しているそうです。
さて、ここでちょっと小話。ランボルギーニ社の国別納車台数ランキングの1位から3位はどこでしょう?
答えは・・・1位 アメリカ、2位 日本、3位 イギリスでした!日本って意外とランボルギーニ多いんですね。
工場視察の後は、工場に隣接されているランボルギーニ博物館を視察しました。
続いて向かったのは、フェラーリ博物館。
やはりイタリアと言ったら、フェラーリを外す訳には行きません。ここには、フェラーリが製造してきた市販車から競技専用車、F1などが展示されていました。
ここに展示されている市販車は、一般オーナーの好意で展示している車が多く、時期によって展示内容が異なるとのことでした。博物館に自分の車が展示されてるのって、それだけで自慢できそうですよね。
この博物館で1番力が入っているブースといったら、やはりF1でしょう。
F1参戦したばかりの頃のマシンから、シューマッハ黄金時代のマシンに、ライコネン優勝マシン。そして、シリーズ優勝をわずか1ポイント差で逃してしまったマッサのマシン。
マッサのマシンは、見ているだけで泣けそうです。雨の最終戦でハットトリック(ポールポジション、優勝、ファステストラップ)を決め、マッサがシリーズチャンピオンを獲得したと誰もが思ったその数秒後に・・・、絶不調だったライバルが最終ラップの最終コーナーで1つ順位を上げてフィニッシュするとは・・・。
表彰台の頂点で流したマッサの涙を、F1ファンは忘れられないでしょう。
視察した2社の、車への情熱とその取り組みを知り、大手自動車メーカーとは違った考え方に、学生たちも刺激を受けたようでした。
8日目は、海外研修最終日として終日自由行動の後、9日目に日本へと帰国します。
海外研修 5日目、6日目
5日目は、空路を使って、ドイツ・ミュンヘンから、イタリア・ミラノへと移動しました。
ミラノ・マルペンサ空港から、ミラノ市内へ向けてバスで高速道路を通って行きます。
イタリアの高速道路には、日本のETCに相当するシステム、TELEPASSがあります。世界に先駆けて導入されたシステムで、日本のETCもこれを参考に作られました。
ちなみに、TELEPASSの利用準備はとても簡単。小型の通信機に専用のカードを挿し、それをダッシュボードに張り付けるだけだそうです。
現在、イタリアでは、ナンバープレートから所有者を割り出し、登録された口座から通行料を自動引き落としするシステム、「フリーフロー」の導入が始まっています。日本よりも進んでいますね。
ミラノ市内に到着してからは、スフォルツェスコ城や、その内部にある博物館、ヴィットーリオ・エヌマーレ2世のガッレリア、ミラノのドゥオーモなどを案内してもらいました。
スフォルツェスコ城には、ミケランジェロ最後の作品「ロンダニーニのピエタ」が展示されています。なんと、この日は月に一度の開放日で、無料で展示を見ることができました。
6日目は、終日自由行動となり、各々観光に出かけました。その一部をご紹介いたします。
まずは、ミラノのドゥオーモを見学しました。
建物内は荘厳で、神聖な雰囲気がありました。ステンドグラスも美しく、その絵には新約聖書、旧約聖書等の内容がストーリー仕立てで描かれているそうです。いつもは元気な学生たちも、ここではその雰囲気に圧倒され、厳粛に見学をしていました。
続いてはコモ湖に向かいました。ミラノからは電車で約1時間。
コモ湖は、映画・スターウォーズ エピソード2のシーンに使われたりするなど、美しい景観で有名です。
駅の近くではクリスマスマーケットもやっており、リーズナブルにイタリア製品が買えるとあって、お土産を選んでる様子が良く見受けられました。
今夜はボローニャのホテルに宿泊する為、ミラノ観光は夕方まで。ミラノのホテルに再集合した後、ボローニャへとバスで移動しました。明日は、ランボルギーニの工場と、フェラーリ博物館の視察です。イタリアの高級車はどのように作られているのか、よく見ていきたいと思います。
海外研修 3日目、4日目
3日目は主にミュンヘン市内の観光をいたしました。
マックス・ヨーゼフ広場やミュンヘン新市庁舎、聖母教会など、主要な建造物を案内してもらいながら街を散策しました。
午後はフリータイムとなった為、ミュンヘン市内にあるBMW本社とミュージアム、BMWヴェルトを見学することに。
ミュージアムでは、飛行機のエンジンから始まったBMWの歴史や、デザイン、歴代の二輪、車の展示があり、BMWの意匠を感じる事ができました。
BMWヴェルトには、現行車の展示や試乗などがありました。
展示車にはロールスロイスもあり、その存在感たるや圧倒的なものでした。
続いて向かったのは、同じくミュンヘン市内のメルセデスベンツ販売店。
ここは、大量のメルセデスベンツが展示されており、販売店としての機能はもちろん、ベンツ専門中古車ディーラーのフロアが存在するなど、その規模は博物館級。
途中から販売店であることを忘れてしまった程、圧倒的な台数と広さに驚きました。
4日目は、終日フリータイムでした。各々が気になっていた場所に行き、買い物や観光を楽しんだようです。
その中の1つとして、オプショナルツアーの内容を紹介します。
最初の目的地は、世界遺産にも登録されているヴィースの巡礼教会です。
ここには、涙を流したという伝説があるキリストの木像があります。
「鞭打たれるキリスト」の木像が、その出来の悪さを理由に修道院の屋根裏で放置されていたのを、ある農家の夫人がかわいそうだと感じて木像を貰い受け、家で毎日お祈りを捧げていたところ、その木像から涙が流れたという伝説があるそうです。
以来、巡礼者がその農家を訪れるようになり、小さな礼拝堂に移したものの、伝説は街から街、国から国へと広まってさらに多くの巡礼者が集まるようになった為、改めて建造されたのが、現在の教会なんだそうです。
続いては、今回のツアー最大の目的地、ノイシュヴァンシュタイン城です!
やはりドイツといえばこの城と言っても過言ではないくらい、ディズニーランドにある「眠れる森の美女」の城のモデルとなった事でも非常に有名なお城ですよね。
バイエルン王国ルートヴィヒ2世の個人的な趣味の為に建造されたものでしたが、王自身が謎の死を遂げたことにより、未完成のまま工事が中止されました。
当時の政府は、借金をしてまで建造を進める王に対し、危機感を持っていたようでしたが、今では重要な観光資源として扱っています。
しかし、人嫌いだった王は、城の完成後も城内を人に見せないように、と話をしていたと言われているそうです。
現在の姿は、王にとって、きっと不本意な姿なのではないでしょうか。
最後に、フュッセンに立ち寄りました。
ここは、ローマ時代から人が住んでいたと言われる古い都市で、1500年ごろの建造物が今でも残っているそうです。
街並みはとても綺麗で、どこか落ち着く風情がありました。
学生たちも、ドイツの雰囲気、文化にたくさん触れ、その良さと、日本との違いを感じ取れたのではないかと思います。
明日は、イタリアへ空路を使って移動します。
午後にはミラノ市内を観光する予定となっており、どんな場所なのか今から非常に楽しみです。
海外研修 2日目
今日は、ポルシェ博物館とBMW工場の視察です。
ドイツの高速道路といえば・・・アウトバーン!
速度無制限区間があることでも有名なこの高速道路、実は通行料無料なんです。
その為、ヨーロッパ中を運送するトラックは、高速代を抑えるためにわざわざドイツを経由していくこともあるそうです。
しかし、多くの大型車が一番右側の車線を使用するため、そこだけ道路の損耗が大きくなってしまう事が問題として認識されており、近々、外国籍の大型トラックに関しては、高速料金を徴収する事が決定するそうです。
アウトバーンを4時間程走り、ポルシェ博物館へと到着。
ポルシェは今年で70周年を迎え、博物館ではその歴史に関わってきた車たちが展示されていました。
今年のラ・フェスタ ミッレミリアに出場した550Aスパイダーから、ル・マンで優勝した919Hybridまで、見ごたえのある車たちばかり。
正式採用されなかった軍用車があったかと思えば、某アニメキャラクターが居たりと面白い展示もありました。
いつかNATSにいるあの車と並べられないだろうか・・・。
続いて、BMW社ディンゴルフィング工場を視察しました。
工場内は撮影禁止の為、中の様子をお見せすることはできないのが残念です。
説明によると、BMWはオプションの組み合わせが膨大な為、完全受注生産としており、同じ組み合わせの車を組み立てる事はほぼ無いそうです。
工場内は、必要な部品を必要なだけ作業エリアに置くシステムのおかげか、スッキリとした印象でした。
また、組立ミスが出ないよう、必要な部品が組付けられているかカメラで診断するエリアがあったり、作業者の手袋に仕込まれたチップを各部品棚のセンサでチェックすることで、誤った部品を取り出さないようにするシステム等、先進的な取り組みもされていました。
今日のポルシェ博物館とBMW工場の視察はそれぞれ見ごたえのある内容でした。学生達の知見も広まったのではないかと思います。
明日は、ミュンヘンの街を散策し、ドイツの文化や歴史に触れる予定です。
お楽しみに。